8月上旬にやっと日本で「Google Voice」が始まりました(日本を含む38カ国でサービス開始)。
米国で始まったのが2010年6月。もっと早くサービス開始すると思いましたが、予想以上に待たされました。
やっと始まった「Google Voice」ですが、その内容は米国のサービスから比べれば申し訳程度の簡易版で、少々ガッカリと言うのが本心です。
米国で始まっている「Google Voice」の最大の特長は、「Google」が提供した電話番号ですべて管理する事です。
「Google Voice」を利用する限り、この電話番号は変更しません。これにより、ユーザーが相手先に伝えるのはこの電話番号1つだけになります。
ユーザー個々が使用している電話番号(固定電話、携帯電話)は、「Google」が提供した電話番号に紐付けする事で、ユーザーの電話番号(固定電話、携帯電話)が代わった場合でも、登録変更すればOKです。
個々の電話番号は表に出ていませんから、変更になったからといって、その都度相手先に通知する必要がなくなります。
このように「Google Voice」は、電話を発信する方も、受信する方もとても便利なシステムです。
しかし、日本で始まった「Google Voice」には、この肝のサービスが提供されていません。
単に、「Google」から格安で電話がかけられるサービスが始まっただけの印象です。
確かに安いです。
NTTコミュニケーションズが7月からサービス提供を始めて、私も使い始めた「050 Plus」が、固定電話2.8円/分、携帯電話16.8円/分です。
これに対して「Google Voice」の通話料金は、固定電話へは0.02ドル/分、携帯電話へは0.11ドル/分です。最近は円高ドル安なので1ドル=75円で計算すると、固定電話へは1.5円/分、携帯電話へは8.25円/分となります!
「Google Voice」は「050 Plus」の半額。まさに価格破壊。
これはこれでかなりのインパクトがありますが、「Google Voice」の肝の部分が提供されない現状は、米国並みのサービスを期待していた私には多いに不満です。
では、近いうちに日本でも米国並みのサービスが提供されるのでしょうか。
私は、悲観的に見ています。
その理由は、日本国内の既得権益です。
あの交渉に強いと言われているAppleでさえ、「iTunes」サービスを展開する際、日本の強固な既得権益に阻まれたくらいです。
「iTunes」は音楽業界だけの問題でしたが、「Google Voice」が相手するのは通信業界。ここには、「NTT」と言う日本ナンバーワンの巨大企業と日本の官僚が関わって来ます。どう考えても、Appleが対決した利益団体以上に強敵です。
時間が経過すれば実現するならば待とうと思いますが、上記の理由で不可能に近いので、現状で少しでも「Google Voice」を便利に活用する方法を考えました。
日本の「Google Voice」はMac/PCから格安で電話がかけられるサービスです。同様のサービスを提供しているのに「Skype」があります。
では、「Skype」にあって「Google Voice」にないサービスと言うと、モバイル機器で利用出来るか否かです。
「Skype」はMac/PCは勿論ですが、「iPhone/iPod touch」でも利用出来ます。「Google Voice」も「iPhone/iPod touch」で利用出来て始めて利用価値が生まれます。
そもそも、自宅に安定し通話品質の高い固定電話があるのに、それよりも品質が劣る仕様のモノをわざわざ使わなければならないメリットはありません。
しかし、「Google Voice」の「App Store」アプリケーションは日本ではリリースされていません。そこで、純正でないアプリケーションを調べたら「Talkatone」の評価が高いのに気がつきました(それ以外、ほとんどない状態のようです)。
「Talkatone」は、「Google Voice」だけでなく「FaceBook」も「iPhone/iPod touch」で使えます。私は「FaceBook」を利用していないので今回はパスです。
「Talkatone」の設定は簡単です。「Settings>Login with Google」から「Gmail」のメールアドレス、パスワードを入力するだけ。これで「Talkatone」と「Google Voice」はリンクされます。
「Talkatone」から電話した後に、Mac/PCの「Google Voice」の「通話履歴」と「お支払履歴」を確認すると、「Talkatone」の通話履歴が反映されているはずです。
当然ですが、「Google Voice」は電話番号が付与されないので携帯電話へ発信すると「非通知」となるため実用には適しませんが、固定電話なら使えます。この辺りは「Skype」と同じ運用でOKです。
まず、テスト通話をかけて気になった点があります。
「Talkatone」が呼び出しをしてから実際につながるまでにかなりの時間がかかると言う事です。これは「Skype」や「Viber」、「050 Plus」にはなかった症状です。
自宅の固定電話にテストでかけた際に、「Talkatone」は「Call」ボタンを押した瞬間から呼出音をしているのに、相手先の固定電話は大幅に遅れ20〜30秒ほどしてからやっと呼出音が鳴り始めました。
実際の使用環境だったら相手先の呼出音が鳴る前に留守だと思って電話を切っています。また、一度は1分近く呼び出しましたが相手先につながらず切れてしまったケースもありました。
ただし、一度つながれば通話品質は通常のIP電話並みと言った所でしょうか。IP電話の特長の通話の遅れがありますが、「050 Plus」と比べても特に遅いとは思いません。
さらに、「050 Plus」へ通話テストしました。
「Talkatone」で呼出音はしていましたが、結局つながりませんでした。
「050 Plus」は相手が出ない時、自動的に留守電サービスセンターにつながり留守電コールがあります。「Talkatone」からの発信では留守電コールになりませんでした。
「050 Plus」は、110番などの緊急通報、104番などの3桁番号サービス、それ以外にもサービス対象外になっている事業者がありますので電話番号がない「Google Voice」はそれに該当しているのかと思っています。
しかし、「050 Plus」につながらないのならば料金は発生しないはずなのに、「Google Voice」の通話履歴を見ると「050 Plus」への通話で料金が発生しています。
何故? 「050 Plus」にクレームを言った方が良いかな?
以上、私が「Talkatone」経由で「Google Voice」をテストした結果です。
まぁ、実際の使用に関しては電話番号の通知と通話品質から「050 Plus」が今後もメインです。「Google Voice」は基本的にはサブの扱いです。
しかし、「3.11」以降の経験から、万が一の場合に備えた通信系統は複数確保しておく事が大事だと実感していますので、「050 Plus」と同時に「Google Voice」も通信出来る状態にしておく事にします。