キャリア回線からMVNO回線への移行を決めながら、まだ業者を決めかねている私です。
前回の記事では「『イオンモバイル』に決定!」で締めました。
しかし、その後も、より私の使用環境にフィットしたサービスが提供されていないかを小まめにチェックしていました。
その中で候補に上がって来たのが「UQ mobile」です。
「UQ mobile」のメリット
「UQ mobile」に注目したポイントは、お昼休みの混雑時間帯に回線スピードが落ちない事です。
前回のレポートでも述べたようにお昼時間帯に回線スピードが落ちるのはMVNO回線の宿命と考えていました。
そのような中で「UQ mobile」は、各媒体やブロガーの調査で2~3Mbpsの回線スピードを維持している事が示されていました。
月額料金が安く、かつ回線スピードも犠牲にならないなら検討する価値があります。
そこで、詳細をチェックする事にしました。
「UQ mobile」は「au」回線のMVNO
「UQ mobile」は他のMVNOとは会社の設立が異なり「au」のサブブランドでした。
そのような位置付けのため回線が優遇されていたと噂されていました。
現社長は「ユーザーが少なかっただけ」と否定していました。もっとも、同じ「au」回線でMVNOを提供している完全別会社の「mineo」がありますので、肯定するわけいかないのはビジネスの常識。
でも、同じ「au」回線を使っている「mineo」もそれ程多くのユーザーを集めているとは考えられないのに、回線スピードに明らかな違いがあるのですから、その噂を信じたくなるのはユーザーとしては当然です。
昨年11月に「UQ mobile」は「au」の子会社から「UQコミュニケーションズ」に移管されました。
これに伴い優遇処置が多少損なわれ回線スピードが遅くなったようですが、それでもまだ他のMVNO業者よりは際立っています。
直接の子会社から外れたとは言え「UQコミュニケーションズ」も「au」の関連会社なので、表では否定していても裏ではまだ優遇処置があるのは考えられます。
MVNOと言うと「docomo」回線が大半です。
「iPhone」は「docomo」回線、「au」回線を含め世界のほとんどの周波数に対応しています。
一方、格安スマホは製造コスト削減のため「docomo」回線だけで「au」回線に対応していない機種もありそうです(「iPhone」ユーザーなので詳しい事は知りませんが)。
通常「docomo」のMVNO回線なら評判が高くなるとユーザーがドッと移動して一気に回線スピードが低下する事例が多く見られます。
しかし、「UQ mobile」は「au」回線のためユーザーの大量移動が起こらないのが回線スピードの維持につながっている面もあるように思えます。
このように「UQ mobile」は回線スピードを最優先に考えるなら大きなメリットがあるMVNO業者になります。
その一方で、かなり困った点があるのにも気が付きました。
それは、
・3GBプランしかない
・「iPhone SE」と「iPad Air」の対応SIMカードで互換性がない
・「iOS 9.3.x」の対応状況が100%でない
です。
順番に見ていきます。
「UQ mobile」のプラン

「UQ mobile」のプランは実にシンプルです。
LTE回線が使える「高速プラン」は
3GBのみ
です。
料金は、
データ回線のみが980円
音声回線付きで1,680円
です。
しかし、シンプルすぎて私の希望する4GBプラン(「iPhone SE」)と1GBプラン(「iPad Air」)がありません。
もし、「UQ mobile」で契約するとなると3GBを2回線契約する事になります。月額料金は1,960円です。
当初予定していた「イオンモバイル」の「シェア回線プラン」よりも年間で1,320円アップします。
「iPhone SE」と「iPad Air」の対応SIMカードで互換性がない

年間で1,320円アップしても回線スピードが速いなら検討する価値があると考えていました。
仮に「iPhone SE」が3GBを越えたら「iPad Air」のSIMカードと入れ替えをすれば解決するからです。
SIMカードの入れ替えも月1回だけの作業なので我慢出来る範囲です。
所が、
「iPhone SE」と「iPad Air」の対応SIMカードで互換性がない
事が発覚!
つまり、「iPhone SE」と「iPad Air」のSIMカードを入れ替えての使用が出来ません。
各々単独での使用となるので、「iPhone SE」側は毎月パケットが足りないのに、「iPad Air」側は毎月2GB以上余る、と言うムダな状況になります。
「iOS 9.3.X」対応

「iOS」のバージョンと「au」のMVNO回線での互換性は「iOS 8.4」からつきまとっている問題です。
「au」のMVNO回線で「iOS 8.4」が対応出来なかったのは記憶に新しい所です。
この問題は、かなり時間が経過してから「IIJ」が提供したプロファイルで解決しました。
でも、「iOS 8.4」に関しては「mineo」、「UQ mobile」共に正式対応版をリリースする事ありませんでした。
「iOS 9.3.x」では「UQ mobile」、「mineo」ともプロファイルを提供するようになり非対応は解消されたと思っていました。
しかし、詳しく調べた所同じ「UQ mobile」では一部非対応となっていました。
具体的には、下記の通りです。
「mineo」は、「iPhone SE」、「iPad Air」共に「iOS 9.3.1」対応です。
これに対して「UQ mobile」は、
「iPhone SE」+「iOS 9.3.1」+VoLTE対応SIMはOK
「iPhone SE」+「iOS 9.3.1」+LTE対応SIMはNG
「iPad Air」+「「iOS 9.3.1」+VoLTE対応SIMはNG
「iPad Air」+「「iOS 9.3.1」+LTE対応SIMはOK
となっています。
なお、「UQ mobile」での記載の「マルチSIM」とは「VoLTE対応SIM」で、「nanoSIM」は「LTE対応SIM」との事です。
一般的にはこんな表記を見た事ないので家電量販店店頭のヘルパーに聞いてしまいました。このため、上記は分かりやすく書きました。
このように、「UQ mobile」はVoLTE対応SIMカードとLTE対応SIMカードで対応機種が異なると言う面倒くさい状況になっています。
このため、結論としては「iPhone SE」と「iPad Air」でのSIMカードの入れ替えが出来ないと言う事です。
プロファイルを作り技術力が違うの?
動作対象機種にする基準値が違うの?
どちらなのでしょうか?
いずれにしても、公式情報を元に判断すると「UQ mobile」よりも「mineo」の方が私の所持機種(「iPhone SE」、「iPad Air」)では安心な動作環境です。
公式情報はNGだが、事実上問題はない事例はPC関連の周辺機器に多く存在しています。
そこで、接客している現場での声はどうなのかを知りたくて量販店に行き「UQ mobile」のヘルパーに疑問をぶつけてみました。
すると、発売したばかりで品薄なので「iPhone SE」の運用事例そのものが少ないとの事。
ただ、同じ内部構造と言われている「iPhone 6s」での事例はあり、その場合はほぼ問題なく動作しているとの話しでした。
3月末にMVNOした「au」回線はキャッシュバックを貰う7月まで解約出来ません。
そのため、MVNO回線は「au」回線解約の7月までに決めれば良いので、MVNO業者先はもう暫く考えてから決める事にしました。
7月までの数ヶ月で、
「UQ mobile」プロファイルがアップデートしLTE対応SIMでも対応する
「iPhone SE」での事例が増え、可否の判断がつくようになる
事を願っています。