ネイマール移籍について思う事

ネイマール退団をリリースするFCバルセロナのWebサイト

スペインのFCバルセロナに所属していたブラジル代表のネイマールがフランスのパリ・サンジェルマンに移籍しました。
サッカー界では超有名選手でも移籍するのが当たり前なので、移籍自体には興味はありません。

しかし、今回驚いたのは、その移籍に伴う契約違約金です。
ネイマールは昨年バルサと契約更新をしたばかりです。その際、契約条項に契約違約金として290億円という、途方もない金額が設定されていました。これは、バルサから事実上ネイマールの移籍は許可しないとの告知だったはずです。
ですが、今回パリSGが、この途方もない契約違約金を払ったことでネイマールの移籍が実現しました。

希少価値になった「楽天」ユニフォームを着ているネイマール
希少価値になった「楽天」ユニフォームを着ているネイマール

この報道に接して私は、1選手に300億円近くも払う世界って、狂っていると思いました

20数年前のボスマン判定によりEU圏内の選手は外国人籍にならなくなりました。
それまでは、自国選手以外は外国人籍になり、ほとんどの欧州のリーグが3人前後に制限していました。
しかし、このボスマン判定により、EU圏内の選手は取り放題になりました。そこで、金に飽かして選手を買い漁れるクラブが有利になりました。それが、今ビッグクラブと言われているクラブです。

ここに、放送権料の高騰が加わり、選手の年俸は天井知らず。どう見てもバブルなのですぐに破綻すると思っていましたが、有料テレビ局においてはサッカーというコンテンツはものすごく魅力的のようで20数年経過しましたが、放送権料の高騰が収まる気配はありません

今回のネイマールの移籍もこの延長線上です。
さらにいうと、ここに選手の年俸の高騰で、今までの資金の流れ(放送料金)だけでは選手を買えなくったので、中東やロシア(近年は中国など)の巨大資本が入って来てくるという新しい流れもあります。

結果として、各国リーグで1〜2クラブの金満クラブが各国のリーグ優勝を独占するようになり優勝チームは固定されてきました。
以前は、金持ちクラブもトップクラスの選手を3名前後しか獲得できなかったので、リーグ優勝が固定されず最後までリーグ戦を興味を持って見れました。ですが、現在はシーズンが始まる前からほぼ予想がつきます。このため、私はボスマン判定以降の欧州サッカーに興味がなくなりました

まぁ、いずれにしても金があれば優勝という欧州リーグよりも、クラブの差が少ないJリーグや南米のリーグの方が何倍も面白いと私は思っています