4月9日にSANTAさんのWebサイト「Tools 4 Hack」に「iOS 13.4.1」用脱獄ツール「checkra1n 0.10.1 beta」がリリースされた記事がアップされました。
「iOS 13.x」の脱獄は、ハードウエアの脆弱性「BootROM Exploit」の読み込み専用領域「BootROM」を利用しています。このためiOSのアップデートによる修正は不可能。原理的には対象のデバイスであればどのiOSバージョンだろうが脱獄できます。
脱獄ツールはバージョンが上がる度にイチから作り直す必要がなくなるので作業行程が少なくなりリリースまでの時間が短縮されるメリットがあります。事実、「iOS 13.3」の脱獄ツールは「Apple」の正式版リリース後数日でリリースされました
このため「iOS 13.3」から「iOS 13.4」にアップデートされた時も脱獄ツールがすぐにリリースされると思っていましたが、何故かスルー。「iOS 13.4.1」アップデートで脱獄ツールのリリースとなりました。
「iOS 13.x」の脱獄ツール「checkra1n」の成功率はかなり高いのが特徴です。
「iOS 12.x」時代の「unc0ver」は成功率が低いのが欠点。10回前後トライしてやっと成功というのが普通でした…
それに比べ「checkra1n」はほぼ1回で成功します。このため、トラブルで「iPhone」が再起動になり入獄してしまっても再度脱獄環境に戻すのも楽です。
このように完成度が高いので、通常なら人柱の方々のレポートで完成度を確認してから脱獄をする私でも「iOS 13.4.1」の最初のバージョンで躊躇なく脱獄しました。
カスタマイズ
「iOS」のアップデートをし再度脱獄した場合ほとんどの脱獄環境の設定は引き継がれます。しかし今回脱獄設定が引き継がれないアプリが一部ありました。それが、
・シャッター音の消音設定
・ rootパスワードの設定変更
・ NFCタグの設定
です。
上記2つは「iOS」のアップデート後の再脱獄時には必ず行うので通常作業です。
シャッター音とスクリーンショット音を消音にするには「Filza File Manager」を使います。
シャッター音とスクリーンショット音を消音するファイルは「Filza File Manager」の検索機能で「Audio」と入力。該当の「Audio」フォルダが見つかったら「Audio」フォルダ内の「photoShutter.caf」ファイルを探します。
「photoShutter.caf」が見つかったら右上の「編集」をタップし「photoShutter.caf」を選択。ファイル名を任意にリネームします(今回は「photoShutter.caf.off」)。
「Filza File Manager」を終了し、カメラで撮影をしシャッター音が消えていたらOKです。
次に脱獄後のセキュリティ対策として「root」と「mobile」のパスワード変更を行います。
「root」と「mobile」のパスワードの初期設定は「alpine」です。脱獄するとSSH経由でアクセスすることが可能になるのでパスワードの変更は必須!
手順は下記「Tools 4 Hack」の記事の通り。数分で完了するので忘れないよう、脱獄後最初に行いましょう。
前回までは以上の2つの再設定で完了でした。しかし、今回は新たにひとつ増えました。
それは、NFCタグの有効化です。
「iOS13.3」でNFCタグを「iPhone X」でも使えるよう有効化しました。
これが「iOS 13.4.1」には引き継がれていませんでした(「iOS13.3」で設定した「オートメーション」は残っていました)。
そこでNFCタグの再設定が必要になりました。
しかし、よく調べたら「Filza」の「Documents」フォルダー内の「nfcunblock」フォルダは残っていました。
そこで「nfcunblock」フォルダ内の2つのファイル「com.leonzhu.nfcunblock_0.0.3.deb」と「com.leonzhu.nfc…kground_0.0.3.deb」の右上の「インストール」ボタンをタップし、その後に「リスプリング」。
リスプリング後に「ショートカット」の「新規オートメーション」を確認したところ「NFCタグ」が復帰!
これで、「iOS 13.4.1」でも「NFCタグ」が使えるようになりました。
まとめ
「iPhone X」と同時に「iPad 2018」も「iPad OS 13.4.1」脱獄環境にしました。
「iPad OS 13.4.1」のアップデートには、Bluetooth接続のキーボードやマウス、トラックパッドが使用可能になる追加機能があります。しかし「iPad 2018」は対象外のようで「設定」項目に表示されません。
でも「iPad 2018」でテキストをガシガシ書いたりすることはないのでキーボードやマウスが使えなくても大きなマイナスにはならないのは幸いな点です。
また、「Apple Watch Series 5」も「Watch OS 6.2.1」にアップデートしました。
「Watch OS」は「iOS」が最新バージョンでないとアップデートできない仕様になっているようです。
私は脱獄環境の影響で「iOS 13.3」のままだったので「Watch OS」の最新バージョンにできませんでした。
今回「iOS 13.4.1」にしたので早速「Watch OS 6.2.1」にアップデート。
もっとも「Watch OS 6.2.1」も新機能の追加はなくバグ修正だけだったので日々の使用に関しては変化はありません。