今回は「SOUNDPEATS」社より提供していただきました完全ワイヤレスBluetoothイヤホン(以下TWS)「Truengine SE」の視聴レポートをアップします。

当初は、年頭に新機種「Truengine2」を提供していただく予定だったのですが、1月から中国で蔓延し始めた新型コロナウイルス「COVID-19」の影響で中国からの輸入に遅れが発生。その後全世界に蔓延したことで輸入が止まりました。そこで、昨年9月に発売された「Truengine SE」を代替えで提供したいただきました。
以上の理由で遅くなりましたが、私なりの視点で「Truengine SE」の視聴記をレポートします。
「サクラチェッカー」では低い評価
私は最近「Amazon」での買い物の際にはまがい物を購入しないよう「サクラチェッカー」でチェックするのが定番になっています。値段に関係なくハズレを購入してしまうと残念な気持ちになりますから。
今回の「Truengine SE」はメーカーからの提供ですが、「サクラチェッカー」で評価を確認したところ、予想以上に低い評価でした…

確かに過去には「技適マーク」がなかったり、サポートへ問い合わせしても日本語が通じなかったりと最悪でした。
でも、現在は「技適マーク」はシッカリと取得(当たり前か…)していますし、サポートへの問い合わせに対しても返答が早くなり満足する改善が見られます。
商品に関しては当初からそれ程悪いとの印象はありません。
私は過去に「SOUNDPEATS」社のイヤホン(Bluetoothイヤホン、TWS)を数種類視聴しました。その経験からもコストパフォーマンスは悪くないです。
今回の「Truengine SE」に関しても6,000円弱でこの音質なら満足できます。
「AriPods Pro」のような高額機種なら良い音質なのは当然。しかし、イヤホンにそんなに出せないユーザーのひとりとしては、「SOUNDPEATS」社のイヤホンのコストパフォーマンスは大いに評価します。
商品は悪くないのですから「SOUNDPEATS」社は「サクラチェッカー」で低評価になっている原因をピックアップし早急に改善する必要があるのではないでしょうか。
概略


「Truengine SE」と前機種「Truengine」のスペック比較をします。
機種名 | Truengine SE | Truengine |
価格 (Amazon価格) | 5,990円 | 5,580 |
AACコーディック | ○ | ○ |
本体音量調整 | ○ | ○ |
本体重量 (メーカー発表値) | 5.3g | 5.2g |
バッテリー容量 | 500mAh | 500mAh |
連続再生時間 | 6時間 | 4時間 |
ケース充電再生時間 | 27時間 | 14時間 |
接続方式 | TWS,TWS Plus | – |



大きな違いはイヤホン本体の再生時間です。
「Truengine」が1回の再生時間4時間に対して「Truengine SE」は6時間に伸びています。再生時間が伸びるのは嬉しい改善点です。
いままでの再生時間4時間だと休日などで日中長時間連続再生していると途中で充電が必要になりました。しかし、連続再生6時間なら日中長時間使用でもほぼ充電が不必要になるでしょう。
これは、現在この価格帯のTWSに標準搭載されるようになった「Qualcomm」社の最新省電力Bluetoothチップセット「QCC3020」がその要因です。
また、スマホから左右イヤホンへ直接データを伝送する「True Wireless Stereo Plus(TWS Plus)」にも対応しています。これは左右イヤホン間の再生時間にタイムラグをなくす技術です。
ただし、スマホ側が「Snapdragon 855」チップを搭載していないと利用できないとのこと。残念ながら「iPhone X」は搭載していないと思いますので、この機能は活用できません。
まぁ、音楽再生だけでゲームをしなければ「TWS Plus」がないことのデメリットはないです。

一方残念だったのは、「急速充電」に対応していなかったことです。
以前から自宅では「Anker」の「60W/6ポート USB急速充電器」を使っていて充電する環境になって「急速充電」が当たり前になっています。
「急速充電」に対応していない機種があると電先を別途充用意しなくてはならないので面倒です。今後発売する機種は「急速充電」対応は必須にして欲しいと願っています。
視聴記
エージングのため半日音楽を再生しっ放しにしておき、その後視聴。
今回も通常視聴と脱獄アプリ「EQE」で私の好みのイコライジングした後の視聴の2つの環境で行いました。
過去と整合性を取るため下記4パターンでの視聴としました。
・イコライザーなし+純正イヤーピース
・イコライザーなし+finalイヤーピース
・EQEイコライザー使用+純正イヤーピース
・EQEイコライザー使用+finalイヤーピース
イコライザーなし+純正イヤーピース
第一印象は「素性が良い」でした。
再生音のバランスは予想以上に良かったです。派手な高音域やブーストして低音域が出ているような子供騙しの音作りはしていません。
ドンシャリで聴くに堪えない音作りをしているイヤホンが多い中、素直な音作りをしている機種は珍しいです。
「音楽を聴くため」の音質バランスを上手に取っている、落ち着いた大人の音作り。それ故クラシックファンでも満足できるイヤホンです。
具体的には下記の通りです。
低音域は少々出過ぎの感もありますがだぶついていないので中音域をマスクしていません。なので許容範囲といえます。
高音域は耳障りな音は出しませんが、もう少し伸びが欲しいところです。
中音域を重視する私としては、もう少し音が前に出てくれたらベストです。
以上をまとめると、イコライザー調整しなくても十分に聴けるバランスの良い音作りです。
EQEイコライザー使用+純正イヤーピース

通常再生で気になった低音域の出過ぎを抑え、高音域を刺激がないように伸ばしました。その上で、私が好むような中音域が太く前に出るようにしました。
「Truengine SE」の元の音質バランスが良いので脱獄アプリ「EQE」のイコライジングも簡単な調整で済みました。
イコライジングは「Truengine」の設定値を元に微調整するだけでした。つまり音質の傾向は「Truengine」に似ているとのことなのでしょう。
EQEイコライザー使用+finalイヤーピース/イコライザーなし+finalイヤーピース
イヤーピースを「final」に代えて視聴しました。
しかし、予想に反してダメ! 明らかに音が濁ってしまっています。
「EQE」でイコライジング調整をしても音の濁りは取れません。また、高音域の伸びはないし、中音域は出て来ないので純正イヤーピースから代える理由はありません。
さらに、「final」のイヤーピースにすると充電ケースに納まらない欠点もあるので無理して別のイヤーピースを使わず純正イヤーピースの使用で十分です。
以上の結果、私が気に入ったのは、
EQEイコライザー使用+純正イヤーピース
です。「Truengine」よりも透明感があり十分満足できる音質でした。
まとめ



それ以外で気付いた点を列記します。
今までのTWSに比べ「Truengine SE」はにフィットしないという点が気になりました。イヤーピースのサイズを変えてみました。私は通常Mなのですが「Truengine SE」ではSの方が収まりが良いようです。
それでも、本体上部に重心があるのかイヤーピースが徐々にズレてくる感じがあります。このため、ランニングなど運動時での使用は無理です。

また、他のイヤホンに比べ音量が小さいのもデメリットです。この点は「Amazon」のレビューでも複数指摘がありました。
通常私は「iPhone X」のボリュームの60%くらいで音楽を聴いているのですが、「Truengine SE」では80%以上にしないと同レベルの音量になりません。
「iPhone X」で「Truengine SE」をするのは「Spotify」で音楽を聴く時だけ(電話はしない)です。なので、脱獄アプリ「EQE」でイコライジングレベルを全体的に上げれば解決します。
しかし、他のTWSを併用する場合はその都度音量レベルを変えなくてはならないので手間です。