「macOS」の文章入力用にスニペットツール「TypeIt4Me」を使い始めました。
スニペットとは、入力支援ツールです。定型文などをあらかじめ設定したショートカットで呼び出すことで入力の効率化が図ります。
スニペット利用例で多いのが定型文の設定です。例えば住所にスニペットを設定するとその都度大量の文字を打つ事なく3〜5文字ほどで入力が完了します。
でも、これって単語登録でも可能ですよね。
私もそのように思ったのでスニペットの利点がわかりませんでした。
しかし、詳しく調べたらスニペットには単語登録にない機能がありました。
それが、カーソル位置の移動機能です。これが今回私がスニペットを使い始めた理由です。
このカーソル位置の移動機能の説明に使われるのがHTMLのタグ入力です。
例えば、
<p></p>
があります。
通常は始まりタグ「<p>」と終了タグ「</p>」を入力してからタグの間にカーソルを移動して文字を入力します。
しかし、スニペットで
<p>%|</p>
と設定するとタグが入力されると同時にカーソルがタグの間に移動します。これって、カーソルをマウスやキーボードで移動する動作を経ずに即文字入力ができるので大変便利ですよね。
私は現在ブログは「WordPress」を使っている関係でタグ打ちはなくなりました。
しかし、カーソル移動機能を便利に使うシーンとして括弧入力があります。
括弧が必要な文章の個所でスニペットコードを入力すると自動的にカーソルが括弧の間に移動するなら便利で実用的です。
そこで実際にどれほど実用的かを試すため「macOS」に対応しているスニペットを調べたところ、下記の3つのソフトウェアが候補として上がりました。
・TextExpander(4.16ドル/月、39.96ドル/年)
・aText(4.99ドル)
・TypeIt4Me(19.99ドル)
私が使う範囲において3つのアプリで機能差はありません。
比較検討
まず、「TextExpander」をチェック。
「TextExpander」は日本でのシェアが断トツです。そのため情報が豊富なので初心者が困った時でも安心して情報が入手できます。
しかし、「v.5」までは2,500円ほどの買い切りだったのが「v.6」からサブスクリプション(月額課金)に移行しています(これに対してユーザーの多くが不満を持ち他のスニペットソフトウェアに移行したとの話)。
私の使用環境で年間4,500円も支払っても元が取れるほど利用シーンがあるかと考えたら否です。機能的には不満はなかったのですが価格面で断念しました。
一方、「aText」は価格が500円ほどで3つの中でも断トツで安い! 価格では「aText」が決まりでした。
しかし、試しで使って見て欠点が見つかってしまいました。
「aText」の場合、スニペットコードに括弧が使われてしまっているのです。このためスニペットコードの括弧と文章入力の括弧がバッティングして不具合を起こします。
具体的には下記の通りです。
「TextExpander」のカーソル移動コードは「%|」と「clipboard」、「TypeIt4Me」のカーソル移動コードは「%|」と「⌘」。これに対して「aText」のスニペットコードは「【|】」と「【clipboard】」になっています。
スニペットコード内で「【】」がを使われているため括弧「【】」を指定する場合「【【|】】」となってしまいます。「【」と「】」がダブるため「aText」が起動しません。他の括弧(「」、())はOKです。
解決方法を探したのですが情報がありません。価格面では文句なしでしたが実用面で欠点があったため「aText」も不採用です。
結局、価格面と機能面で満足できるのが「TypeIt4Me」でした。
価格は2,000円強で買い切りは許容範囲(私は学割で12.99ドルになります)。スニペットコードにも問題はありません。
取りあえずは括弧の入力に利用しますが、せっかく2,000円も払うのですから、それ以外にも使えるシーンを探し活用したいと思います。
さらに「TypeIt4Me」には「iOS」版もある(4.99ドル/610円)ので、「macOS」版が気に入ったら「iOS」版も購入し「iPad 2018」での入力時にも活用したいと思います思っています。