今年に入り「COVID-19」の接触確認アプリ「COCOA」のダメさ加減が次々に明らかになってきました。
スマホでライバル関係にある「Apple」と「Google」が「COVID-19」の感染防止のため共同で構築した接触確認アプリに大いに期待をしていました。「Apple」と「Google」が基礎部分のAPIを構築し各国が自国の状況に合わせ最終仕様を構築する流れとなっています。
日本政府がすべてを構築するなら期待はしてませんでした。しかし(日本では)厚労省がAPIの仕様に合わせ最終形態を継ぎ足すだけです。その程度なら開発力がなく何事にも仕事が遅い政府・官庁でも使えるアプリに仕上がるだろうと考えていました。
しかし、甘かった!
日本政府、官庁は私の予想以上の無能でした…
情報の経緯
事の初めは今年の2月上旬。「Android」版の「COCOA」が数か月動作しないままだったとの報道が始まりです。これはこれで重大な事例です。しかし、これで終わればまだマシでした。でも実際は、これを切っ掛けに「COCOA」の運用の闇が次々に報道され明らかになります。ニュースを時系列で並べると下記の通りです。
COCOA 沈黙の4か月不具合はなぜ見過ごされたか(21/02/10)
COCOA、修正版配布も課題残る 「Androidは1日1回アプリの再起動を」「iOSは最新の14に」(21/02/18)
COCOA開発受注企業が事業費94%を3社に再委託、さらに2社に…不具合の原因企業「分からない」(21/02/20)
不具合発生のCOCOA、運用委託先変更 新年度から(21/03/16)
COCOAで活用されるグーグルとアップルの「接触通知API」、初期版と現在の違いとは(21/3/17)
「COCOA」最新OSに非対応と判明。AppleとGoogleが警告も放置(21/3/17)
終了した「COCOA」
上記ニュースの流れを見れば日本政府、官僚のダメさ加減に呆れるしかありません。
「COCOA」に関しては昨年リリース当初から批判がありましたが私は支持の立場でした。しかし、今回の報道された一連の顛末で私の中で「COCOA」への信頼はなくなりました。今後、別チームがかかわり復旧修復作業にかかるようですが、日本政府・官僚が係わる限り期待できません。
「COCOA」の構築でも中抜きがあり実作成現場は孫請けになり実予算はかなり少なくなっています。このため、アップデートやメンテナンスの予算も人員も準備していなかったとのこと。
アベノマスクや「GO TO 〜」でも明らかになったようにアベ・ガース政権は、「COVID-19」の感染拡大で緊急事態の中でも、自分たちの利益になる中抜き業者に儲けさせることしか考えていません。ハッキリ言って「クソ」です。こんなクソな政権がいまだに30%以上の支持率を得ているって… 残念ながら国民のリテラシーのなさも影響しているとも言わなければならないでしょう。
今後は、2020年3月までオープンソースで開発をしていた開発者が現状の「COCOA」アプリの改修を行うようです。どうなのでしょう? うまくいくのでしょうか?
オープンソースで開発していた感染通知アプリの評価は「COCOA」よりも高かったので、その開発者が改修するというのですから現状の「COCOA」よりはまともになりそうです。でも、現政権の厚労省の元で行う限り期待はできません。何故なら、元のデータベースとなる「HER-SYS」がそもそもまともに動作しておらず、また「COCOA」とリンクしていない事実があります。
そもそも、もっとも重要な時期に接触確認アプリが機能していなかった事実は重く、これから修復するにしても既に手遅れの感があります。
「濃厚接触者」の定義変更で必要のないアプリになった
さらに、「COCOA」の元になった「Apple」と「Google」のAPIでは「濃厚接触者」の定義は、感染者と
・1mの距離で
・15分以上
接触した人です。
当初「COCOA」もその定義でした。それが日本政府は途中から
・マスクなしで
を追加しました。
つまり、感染者と1mの距離で15分間対していたとしてもマスクをしていれば「濃厚接触者」にはならなくなりました。さらにマスクの種類は問いません。
既に常識ですが「不織布」「ウレタン」「布」の飛沫防止効果率が大幅に違います。なのに、マスクをしていたという現象があれば良いというのですから、この定義の変更で「濃厚接触者」の範囲が限りなく絞られたことがわかります。これでは感染防止には役立たないのは明白。
明らかに、日本政府は「濃厚接触者」を洗い出ししたくない意図がハッキリしています。これは、「COVID-19」の感染防止のため予算を出したくないという事です。「COCOA」をインストールしても「濃厚接触者」にカウントされないならインストールする意味がありません。
「COCOA」アプリは終わったアプリと言っていいでしょう。
昨年からの「COVID-19」への対応で日本政府は感染防止を真剣に考えていないことがハッキリしました。そこで、私は「COCOA」ではなく他の手段で感染防止を考えました。そのひとつが先日購入した血中酸素濃度計「パルスオキシメータ」です。
「COVID-19」感染の症状のひとつに血中酸素濃度の低下があります。「パルスオキシメータ」で測定することでそれを数値として把握でき手遅れを防ぐことができます。「COCOA」はスマホを持っていないと利用できませんが、「パルスオキシメータ」ならスマホを所有していない人でも測定可能なので利用範囲は広いく便利です。