「Mac mini(M1 2020)」を「整備済製品」で購入!【トラブル編】

「M1 Mac mini」

前回までで「M1 Mac mini」の外付け起動ディスクへの「macOS Big Sur」インストールが完了しました。今回は、その後「M1 Mac mini」使用時に発生したトラブルをレポートします。

約10年振りの新しい「Mac」を購入。覚悟はしていましたが、周辺機器や接続方法が大きく変わって、今までのままでは動作しない事例が多々発生。それらを取り上げ、解決方法までの経緯をピックアップしました。

初代「Magic Trackpad」を認識せず

初代「Magic Trackpad」
初代「Magic Trackpad」

「M1 Mac mini」を最初に立ち上げた時から「Mac mini 2012」で使っていた初代「Magic Trackpad」が認識しない事例が発生。有線接続のキーボードとマウスは問題ありません。なので原因は「Bluetooth」であろうというのは推測できました。幸い、キーボードとマウスの使用に支障がなかったので「macOS Big Sur」のインストール作業が行えたのは助かりました。

初代「Magic Trackpad」は、「Bluetooth 2.0」。「M1 Mac mini」の対応「Bluetooth」は「バージョン5.0」。しかし「Bluetooth 5.0」は下位互換なので「バージョン2.0」が対象外になることはないはず。
「M1 Mac」は「Bluetooth」が不安定との情報がかなりアップされていたので、この症状も「Bluetooth」の不安定さが原因かもしれないと最初に考えました。

そこで、何度も初代「Magic Trackpad」をオン・オフしていたところ、10数回目でやっと「Apple Wireless Trackpad」と認識
でも、まだ接続していません。そこからさらに10数回オン・オフを繰返したら、やっと接続しました。
一度接続した後は「M1 Mac mini」を終了後立ち上げても「Bluetooth」が切れるようなこともなく順調に接続が続いています。ヤレヤレです。

カラーレーザープリンター動作せず

「brother」のカラーレーザープリンター「HL-3170CDW」
「brother」のカラーレーザープリンター「HL-3170CDW」

「M1 Mac mini」導入前の危惧が現実となりました。
今まで使っていた「brother」のカラーレーザープリンター「HL-3170CDW」がプリントアウトできなくなりましたプリンターは認識しているのですが動作しません
「macOS Big Sur」へのアップデートと新しいARMベースの「M1 Mac」への変更したことでどちらに原因があるのか切り分けするのは困難です。まぁ、どちらが原因でも下のバージョンに戻すことはできないので結果は変わりません。

「HL-3170CDW」は8年前の機種で既に発売終了になっています。新しいOSやARMベースの機種に対応しないのも納得できます。
しかし、ハード的にはまだ問題なく動作するのにソフトウェアの理由だけで買い替えしたくないとの気持ちです。「brother」のカラーレーザープリンターで「HL-3170CDW」の後継機種は「HL-L3230CDW」で価格も23,000円程します。安くはないので「HL-3170CDW」がどうにか使えるようにならないか考えました。

試行錯誤の結果、プリントアウトできるようになりました!
解決策は有線LANからのプリントアウトにしたことです。
今まではUSB2.0からのプリントアウトでした。今回「M1 Mac mini」環境になり、このUSB2.0からのプリントアウトがNGになりました。
しかし、「HL-3170CDW」はUSB2.0以外に有線LANとWi-Fiに対応しています。
Wi-Fiの用途としては「iPhone」や「iPad」(およびノートPC)からのプリントアウトになります。
デスクトップの「M1 Mac mini」はWi-Fiからのプリントアウトは不可でした。
そこで、「HL-3170CDW」本体の液晶画面からの設定で有線LANをオンにしたらプリントアウトが可能にヽ(^O^)ノ
これで、新規購入する必要がなくなり出費が抑えられました!

スリープから復帰できず

「スリープから復帰ができない」。確かに以前どこかのブログで読んだことがあります。他人事ですっかり忘れていましたが、「M1 Mac mini」を使用していたら、この現象が私の環境で発生しました。

私の環境での症状は「M1 Mac mini」を起動しログインせずそのままスリープに入った時に起きます。幸い、一度ログイン後スリープした場合には症状が発生しません

改善方法を調べたところ、その都度ディスプレイとの接続を抜き差しする対処療法しかないとのこと。そもそも、ソフトウェアのバグなので抜本的な解決策は「Apple」が「macOS Big Sur」のアップデートを待つしかないそうです。

私の環境では起動時のログインでしか発生していないので、起動したらログインを済ますことで対応すれば復帰できない問題は発生しません。
それ以上の対応は「macOS Big Sur」のアップデートを待つことにします。

「Apple Watch」からのロック解除できず

「Apple Watch」から「Mac」をロック解除の説明
「Apple Watch」から「Mac」をロック解除の説明

最近の「Mac」と「Apple Watch」間では、パスワードを入力することなく「Apple Watch」で「Mac」がロック解除になる機能が搭載されています。
今までは「Mac mini 2012」と古い機種だったので、この機能を利用することができませんでした。なので、「M1 Mac mini」購入したことでこの機能が利用できるようになるので期待していました。
ところが、動作しません

Webサイトで調べたところ「Wi-Fi」、「Bluetooth」をオン、オフして解決した事例もあり試しましたがダメでした。それ以外でも「システム環境設定」の「セキュリティとプライバシー」内の「Apple Watchを使ってアプリケーションとこのMacのロックを解除」をオン、オフにもしましたがやはり不可です。

いよいよ手詰まりになったので「Appleサポート」に電話し設定の間違い、解決策を問うことにしました。
最初の担当者で解決せずスペシャリストに代わり設定をひとつひとつチェックしました。設定に間違いはないことが確認されましたが、それでも解決しません。最初の担当者からスペシャリストに代わってもらい1時間半ほど対応してもらいました。
昔の「Apple」を知っていると、このような手厚いサポートしてもらえるなど信じられません。改めて「Apple」も良い意味で変わったなぁと思いました。

設定に間違いがないなら原因のひとつとして「脱獄」が影響しているのかもと考えました。
そこで、「Appleサポート」には経過観察をするということでサポートを終了してもらい、脱獄環境の影響をチェックすることにしました。

まず脱獄環境から入獄環境にします。
手順は簡単。「PowerSelector」を使い「Power Off」をタップするだけです。入獄しても「UncOver」を使えば再度脱獄環境に戻せるから安心です。

脱獄アプリ「PowerSelector」の「Power Off」をタップ
脱獄アプリ「PowerSelector」の「Power Off」をタップ
確認ウインドウから「Power Off」をタップ
確認ウインドウから「Power Off」をタップ

入獄環境にして「M1 Mac mini」を再起動。動作することを期待しましたが、残念ながらダメでした!
ということで、ロック解除が動作しない原因は脱獄環境ではなかったとの結論です。脱獄が原因ではないと判明したので、再度脱獄環境へ戻しました。

「UncOver」で再度脱獄
「UncOver」で再度脱獄

他にロック解除ができない事例がないかと調べたところ「【問題解決!】Apple WatchでMacのロック解除ができない不具合〜リスクあり」が見つかりました。
「キーチェーンアクセス」と「ライブラリ」のデータを削除するとの方法です。リスクとして、
操作しているMacを含め、全てのMacのロック解除設定が無効化、リセットされる
とのことです。この説明だけでは、リセットされる影響がどの範囲になるのかイマイチ不明です。しかし、不具合が発生するわけではなく設定がリセットされるだけのようです。それならもう一度設定をすれば良いだけ。早速、実行しました。
やはり、ダメでした

もう手詰まりです!
「Apple Watch」によるロック解除は「M1 Mac mini」の通常使用時の機能や動作スピードには関係しない、ひとつの便利機能です。なので、今後有効な解決策が見つかるまで保留することにしました。

まとめ

以上、トラブルがいろいろありました。でも、「Apple Watch」によるロック解除不可以外は取り合えず解決しました。

約10年振りの「Mac」本体の買い替え、15年振りのアーキテクチャーの変更(IntelからARM)など大きな動きがあったので少々のトラブルがあることは想定内です。
しかし、いずれも短期間に解決し実運用での影響は最低限に治まったのはある意味嬉しい誤算です。正直、もっと手こずるかと思っていました

「M1 Mac mini」(上)と「Mac mini 2012」(下)。マラドーナ監督もいる(^_^)
「M1 Mac mini」(上)と「Mac mini 2012」(下)。マラドーナ監督もいる(^_^)

さて、ここからやっと「M1 Mac mini」の本格的な使用に入ります。
万が一の際のために、「Mac mini 2012」は「M1 Mac mini」の下に置き、「M1 Mac mini」トラブル時には「Mac mini 2012」に切り替えられるようにしておきました。しばらく様子を見て「M1 Mac mini」の環境が安定していることが確信できたら「Mac mini 2012」は別途使い道を考えたいと思います。