8月9日、当Webサイト読者のrascさんから情報を頂きました。
先日アップした「Samsung」の「M.2 NVMe SSD」を追加購入したがスピードアップしなかったとの内容に関してのものです。それは興味のある内容でした。

rascさんのコメントにあったリンク先は「Apple」関連の周辺機器を販売している「OWC」のニュースページでした。
「M1 MACで外付けドライブのパフォーマンスを最大67%向上させることができます。」とのタイトルが付いています。リード文には下記のように書かれています。
当Webサイトで私が記事にした内容に合致します。ニュースページの内容は、
となっています。
簡単に言うと、外付けドライブがスペックから想定されるスピードを出ないのは、2つある「Thunderbolt 3」端子にディスプレイを接続していないのが原因と結論付けています。
にわかに信じられない内容ですが「OWC」の製品開発チームがテストを繰り返した上での結論とのこと。素人のブロガーの1事例での結論でないので信憑性は高いです。
今までいろいろとWebサイトを調べましたが、外付けディスクのスピードが出ないのは「M1 Mac」の仕様と簡単に結論付けていたのが大半。「OWC」の今回の記事のように原因を追求しているのは初めてです。
確かに現在私は「M1 Mac mini」とディスプレイの接続は「HDMI」で行っています。「OWC」が指摘するスピードが出ない接続方法です。
早速、「OWC」のアップした内容が正しいか否か「Thunderbolt 3」でディスプレイを接続して実証実験しようと思いました。
ただし、私が現在使用しているディスプレイは「EIZO」の「EV2450-BKR」。この機種は5年以前の機種なので「Thunderbolt 3」端子がありません。
しかし、「OWC」の解決策によれば「M1 Mac mini」本体の「Thunderbolt 3」端子からビデオ出力すれば良いと読み取れます。つまり、「Thunderbolt 3」→「HDMI」変換ケーブルで接続しても理屈では問題ないはず。
「Amazon」で調べたら「Thunderbolt 3」→「HDMI」変換ケーブルは1,000円前後で購入できました。1,000円前後なら結果が出ない場合でも被害は少なくて済むので早速購入しテストをすることにしました。
実証実験
最初にお断りいたします。
前回、「Samsung」の「980 1TB」を購入しスピードテストを行ったが改善が見られないと記しました。
「M1 Mac mini」のここまでのスピードテストの環境は、「M1 Mac mini」本体とディスプレイを直接接続せずディスプレイ切替器を介していました。この理由は、「Mac mini 2012」との乗り換えでの設定変更で「Mac mini 2012」と「M1 Mac mini」を頻繁に切り替えする必要があったためです。

今回、「OWC」のレポートを検証するにあたり「M1 Mac mini」とディスプレイを直接接続に変更しました。
この環境下で「HDMI」接続のスピードテストを確認したところ、読み込み側が大幅に改善。切替器を介した時は読み込みが2,000MB/s弱だのが2,338MB/sまで伸びました。一方、書き込み側はほぼ同じ数値です。

この結果を踏まえ「Amazon」で購入した「Thunderbolt 3」→「HDMI」変換ケーブルに切り替えました。その結果が下記です。

残念ながら、スピードテストでの改善は見られませんでした。
書き込みが少々アップしていますが何回かのテストでは2,000MB/sを切ることもありましたので誤差範囲と考えた方が良いです。
「読み取り側が大幅にスピードアップしバンザイ!」で締めたかったのですが、それができませんでした。
さて、予想通りにならなかった原因は何なのでしょうか?
最初に思いつくのは、「OWC」の実験結果の改善が現れるのは「Thunderbolt 3」接続の場合だけ、という仮定です。十分にあり得ます。
でも、それを実現するための「Thunderbolt 3」端子のあるディスプレイは高級機種です。
そもそも、「OWC」が実験に使った「LG」の「32UL950-W」は16万円もします。こんな高額なディスプレイを持っている一般ユーザーはいません。「Thunderbolt 3」端子がないディスプレイでは改善しない、というなら一般ユーザーには実質改善策になりません。
それなら、むしろストレージ1TBモデルの「M1 Mac mini」本体を購入した方が現実的な解決策になります。手間がかからずSSDスピードも保証されますから。
ただし、「OWC」のレポートは最後に「次のステップ」として、
とし、引き続き実験を続け続報をアップすると記しています。
ゆえに、「HDMI」接続環境でのスピード改善などの現実的な解決策の続報を期待したいと思います。