当初予定(10月21日)より少々遅れましたが、25日朝(日本時間)、「iOS 14.3~14.5.1」向け完全脱獄ツール「Fugu14」がリリースされました。
しかし、これは開発者用の脱獄ツール。一般ユーザーが使う脱獄ツールはもうしばらく待たなければなりません。
「Unc0ver 7」がリリース
それから4日後の10月29日(日本時間)、いよいよ一般ユーザー向け脱獄ツール「Unc0ver 7.0.1」がリリース。これで「iOS 14.3」からアップデートできると喜んだですが少々残念な結果でした。
何故なら、今回リリースされた仕様では「iOS 14.5.1」までがサポートされたのは「iPhone XS」から「iPhone 12」まで限定。残念ながら、私が使用している「iPhone X」の「A11」チップ機種は対象外でした。「Unc0ver 7.0.0」で「iPhone X」が対象になっているバージョンは今まで通り「iOS 14.3」です。
その後、「Unc0ver 7.0.0」から「Unc0ver 7.0.2」にアップデートしましたが、バグ修正だけでサポート機種のアップデートはありません。この経緯だと「Unc0ver 7.0.x」ではサポート機種のアップデートはなさそうな感じ。残念ながら「iOS 14.3」脱獄環境からのアップデートは諦めることになりそうです。
「Checkra1n 0.12.4」
現在、脱獄ツールは「Unc0ver」の他に「Checkra1n」があります。
こちらの脱獄ツール「Checkra1n 0.12.4」はソフトウェアのバージョンに依存しないため最大「iOS 14.8」までサポートしています。
しかし、こちらも「iPhone X」が搭載している「A11」チップの正式サポートは「iOS 14.3」までです。正確に言えば「iOS 14.8」まで脱獄環境を構築できるのですが「パスコードがオフの状態であれば」という制限が付きます。
この「パスコードがオフの状態」というのは脱獄作業をしている間だけでなく脱獄環境を維持している間ずっととの意味です。パスコードをオフにするとどのようなデメリットがあるか調べました。
当然、起動時のロック解除に使う「Face ID」が使えません。それだけなら「BioProtect XS」という脱獄アプリで対処する予定でした。「BioProtect XS」は、各アプリ個別にロックをかけることができます。これを使えば起動時に「Face ID」がなくてもセキュリティー上問題ないと考えていました。
ところが「Apple Pay」も使えなくなり、さらに「Apple Watch」にも支障が出ることがわかりました。
しかし、「Apple Pay」は現在「iPhone X」利用上必須なアプリですが、私の使用環境では「Apple Pay」は「Apple Watch」側でしか使っていません。このため、「iPhone X」側では使えなくても「Apple Watch」側で使えれば支障はないのです。ところが、その期待もNGでした。
確認のため「iPhone X」の「設定」内の「Fice IDとパスコード」の「パスコードをオフにする」をタップした際に出たアラートが下記です。
「iPhone X」だけでなく「Apple Watch」の運用にも支障があるのでは脱獄環境をアップデートするのは現実的ではありません。
最終的な結論としては、「iOS 14.3」脱獄環境のまま、「Unc0ver」の対象機種が拡大するか「Checkra1n」の「パスコードがオフの状態」の制限が解除されるまで待つとにしました。