パチモン「AirPods Pro」を視聴してみた!

「AirPods Pro」のパチ物購入

パチモン「AirPods Pro」を「Amazon」で購入しました。
単に「AirPods Pro」に似せただけでワイヤレスBluetoothイヤホンとして箸にも棒にも掛からない商品なのか否かを確認したいと思ったのが動機です。

パチモン「AirPods Pro」の情報

ある日、暇だったので「YouTube」を見ていたら面白い動画がアップされているのを発見。中国在住の日本人の方が深圳の電子街に行きパチモン「AirPods Pro」を購入するという動画です。

このチャンネルでは他にもパチモン「AirPods」関連の動画が何本かアップされていています。

この動画を見た後に、Webサイトを検索したら同様に「AirPods Pro」のパチモンを購入し本物と比較している動画やブログが多数見つかりました。

まぁ、深圳や「Ali Express」で「Apple」のパチモンが出ているのは驚くことではない通常の話。ただ、これらの記事を読んでいると「AirPods Pro」発売当初のパチモンよりも数年経過した現在、パチモンが品質が向上しているとのこと。以前は外観だけソックリだけで音質はクソだったのに現在音質的にもかなりの向上が見られるとの評価が多数です。

もちろん本物のクオリティーには到底達していませんが、2,000〜4,000円の価格帯のワイヤレスBluetoothイヤホンの範疇で考えれば十分に満足する音質との声が多いのに少々驚きました。
私が考える「Apple」の中華系パチモンは、形を似せるも安っぽさは隠しようもないし、イヤホンの音質なんて評価に値しないとの認識です。でも、それを覆すような品質と音質なら試しに購入してみたい考えました。
仮に、購入したパチモンが私の好みに合わなかったとしても3,000円前後ならそれ程懐も痛まないし、ブログネタにもなるので吉としました。

購入先の選択

「Apple」のパチモンの購入先といえば「Ali Express」。私も過去に「Apple Watch Series 5」のバンドや「Apple」ロゴのグッズなどを「Ali Express」で購入した経験があります。
そこで「AirPods Pro」のパチモンを検索しました。しかし、いくら検索してもイヤホン本体は「AirPods Pro」似でも充電ケースが本家とは異なっている商品ばかり。充電ケースもまったく同じという商品はヒットしませんでした。

仕方なく「Amazon」を検索したら私が希望するパチモンが複数の商品が見つかりました
「Ali Express」の方が安いはずですが、「Amazon」でも3,000円前後なので仮に「Ali Express」に同じ商品があったとしても価格差は小さいはず。また、「Ali Express」だと到着までに1ヶ月程かかりますが「Amazon」なら翌日には到着するメリットもあります。そこで今回は「Amazon」で見つけた商品を購入。

「AirPods Pro」のパチモン「ADOSSY」
「AirPods Pro」のパチモン「ADOSSY」
「AirPods Pro」のパチモン「BlixLankry」
「AirPods Pro」のパチモン「BlixLankry」

「Amazon」で見つけた「AirPods Pro」パチ物は2商品です。
スペックどちらもBluetooth5.2対応、AAC対応で発売日も22年5月とほど同じです。違いは「BlixLankry」が本体4〜5時間、ケース20時間なのに対して「ADOSSY」は本体4〜6時間、ケース30時間。また、「ADOSSY」はSiri対応に対応していますが、「BlixLankry」は記載がないので非対応と考えられます。

「ADOSSY」のスペック
「ADOSSY」のスペック
「BlixLankry」のスペック
「BlixLankry」のスペック

価格は「BlixLankry」の2,299円に対して「ADOSSY」は3,580円と約1,300円も高くなっています。私は、ケースの充電時間が大切なこととSiri対応との点から今回は「ADOSSY」の購入を決断しました。
両商品とも発売から半月も経っていないためレビューがほとんどありません。レビューが少ないため、「サクラチェッカー」でも評価対象外です。もっとも、今回はネタ購入の面が高いので「サクラチェッカー」の評価が低くても購入していましたが(^.^;)

パッケージ、本体

パチモン「AirPods Pro」の外観
パチモン「AirPods Pro」の外観

購入翌日に到着したパッケージとイヤホン本体をチェックしました。
パッケージの天面、底面は本家「AirPods Pro」の画像
です。ただし、本物のパッケージ画像からコピーしたようで鮮明度が少々落ちます。また、本家のようなエンボス加工ではなく単なる印刷です。裏面には「ワイヤレス充電ケース付属」の各国語での記載があります。これも本家をそのままコピーして貼り付けただけのようです。
横面には「Apple」ロゴや「AirPods Pro」の文字はありませんし、本家にある技適マークもパチモンには当然ありません

本家ではパッケージを開けると取説が最上面にありますが、パチモンには取説はなく即充電ケース本体が見える梱包です。
充電ケース本体の下にUSB-A to Lightningケーブルと簡単な取説がありました。取説は予想外に日本語のみ(中国語も英語もなし)でした。

パチモン「AirPods Pro」同梱内容
パチモン「AirPods Pro」同梱内容

イヤーピースのサイズ違いは入っていません。一般的なメーカー製のBluetoothイヤホンでは、装着済みのMサイズの他にSサイズ、Lサイズが同梱され購入者の耳の形状に合わせサイズを選べます。
しかし、このパチモンには到着済みイヤーピースしかないので通常BluetoothイヤホンでSサイズやLサイズを使用している人は別途イヤーピースを購入する必要がありそうです。

本体には保護フィルムが貼ってありましたが、そのフィルムに少々汚れが
パケモン購入者の報告にも多々ある事例です。ただ、私の場合は、フィルムの汚れだけで充電ケース本体に汚れがなかったのは幸いでした。

パチモン「AirPods Pro」充電ケース
パチモン「AirPods Pro」充電ケース

充電ケース本体を開くと中にイヤホン本体。噂通り、本家に非常に精巧に似せて感心します。
イヤホン本体の黒い部分は本家ではマイクになっていて「ノイズキャンセリング」機能や「外部音取り込み」機能に使っています。パチモンにはこれらの機能はないのでこの部分は単に黒くしているだけの商品もあるようですが、私が購入したパチモンは手で触れた感触ではマイク用のサランネットのようなザラザラ感があります。ただし、本当に開口部になっているのか、単にそのような印刷なのか不明です。

パチモン「AirPods Pro」の充電ケースを開いたところ
パチモン「AirPods Pro」の充電ケースを開いたところ
パチモン「AirPods Pro」の充電ケースとイヤホン本体
パチモン「AirPods Pro」の充電ケースとイヤホン本体

ペアリング

ペアリング開始
ペアリング開始
ペアリング開始には背面ボタンを押す
ペアリング開始には背面ボタンを押す
ペアリング完了
ペアリング完了

「iPhone」とのペアリングはパチモノ「AirPods Pro」でも問題なく完了すると多くの情報にあったので心配していませんでした。なお、ペアリング設定画面で私のパチモノ「AirPods Pro」の機種名が「I20」と判明しました。
「I20」のペアリング進行画面は本家と同じ手順で進みます。「ノイズキャンセリング」や「外部音取り込み」の説明も表示されますが、どちらも搭載されているはずありません。「iPhon」に「AirPods Pro」と誤認識させているので、これらの手順が表示されるだけです。
ペアリングが完了後、名前を「I20」から「NON_APP」と名前を変えました。「AirPods Pro」でないという意味です(^_^)

設定画面で「ノイズキャンセリング」を選択できるが本当は未実装
定画面で「ノイズキャンセリング」を選択できるが本当は未実装
設定画面で「外部音取り込み」を選択できるが本当は未実装
設定画面で「外部音取り込み」を選択できるが本当は未実装
本体タッチ機能設定画面で選択できるか本当は未実装
本体タッチ機能設定画面で選択できるか本当は未実装
イヤーチップ装着状態テストできるか、これも本当に測定しているとは思えない
イヤーチップ装着状態テストできるか、これも本当に測定しているとは思えない

操作感

「BlixLankry」の特徴
「BlixLankry」の特徴

イヤホン本体での操作は本家とは少々違います。
「I20」は下記のような操作方法となっています。

・再生/一時停止 1回タッチ(本家 : 1回押し)
・前の曲へ 左イヤホンを2回タッチ(本家 : 3回押し)
・次の曲へ 右イヤホンを2回タッチ(本家 : 2回押し)
・Siri 2秒間長押し

ですが、このタッチが難しい
そもそも、反応が遅いのが難しい原因のひとつです。タッチして1秒ほど経過しないと反映しません
このため、再生中に1回タッチしても停止しないのでもう一度タッチ。すると、2度目のタッチ後に1度目のタッチが有効となり停止。その直後に2度目のタッチが有効となり再生開始。つまり、元に戻ってしまいます。このタイムラグにイライラ。本家はこんなタイムラグはないのでしょうね(あったらクレームの嵐なので)。
これなら「Apple Watch Series 5」で操作した方がイライラ感はなく楽と思っています。

また、左右を2回タッチで次の曲、前の曲となっているのですが、タップするタイミングが合わず1回タッチと認識され停止や再生になったりします。時には、3回タッチと認識され「Siri」が起動することもあります。

そもそも、本体が小さいので耳に装着する際にセンサーをタッチしてしまい再生や停止が起きるのも操作の難しさのひとつともなっています。
このように、操作のコツをつかむまでは「iPhone 11 Pro」か「Apple Watch Series5」で操作する必要がありそうです。

さらに、今まで私が使っていたワイヤレスBluetoothイヤホンは円柱型だったので充電ケースからの出し入れ、耳への到着にもしっかりホールドできました。それに比べ「I20」(外観はそっくりなので「AirPods Pro」も同様と思われる)は独特の形状(耳うどん型)をしているためかなり小さい印象があります。このため、充電ケースからの出し入れの際、しっかりとホールドできず落とす危険性が増しているのを実感します。「AirPods Pro」ユーザーが充電ケースからの出し入れy耳への装着の際に落下してなくしてしまうという話が多かった理由がわかった気がします。

音質

さて、もっとも大事な音質についてレポートします。

結論を先に述べると、予想外に良い音質でした!

私は通常音質チェックする場合は、エージングを行ってから視聴します。しかし、「I20」は耳から外すと音楽再生がオフになってしまう仕様なので(本家と同じ仕様のようです)エージングしてから視聴することができません。このため音出しの始めから音質をチェックしましたが、エージングが完了していないのにバランスが良く、素性が良い印象でした。

今使っている「Truengine SE」と比べ「I20」は薄いベールを何枚か剥がしたようなクリアーな音質です。中高域が曇ることないためボーカルが明瞭に聴こえます。また、高域で耳に刺さるような刺激的な音は出しません。安い中華系イヤホンによくあるドンシャリ型であたかも高域と低域が再生されているような子供騙しの音作りをしていない点は好感が持てます。
ただし、低域は少々だぶつき気味ですが、イコライザーで十分改善可能な範囲との感触です。

「Truengine SE」など、2年以前の中華系Bluetoothイヤホンはイコライザーで補正してやっと視聴できるレベルでしたから、「I20」が素性が良くイコライザーなしでもそこそこ聴くことができる音質だったことに中華系イヤホンの進化を感じました
これで3,500円(税込)なら、中華系イヤホンも十分に選択肢になります。

なお、1週間ほど音出しをしエージングが終わった状態でも大きな音質の変化はなく、当初の印象のままで推移しています。エージングが完了したので、今後は最適なイコライザー値を探る作業を行っていきたいと思います。

イヤーピース

「I20」は本体に装着しているMサイズのイヤーピースしかないのは既に記載しました。装着してもブカブカで落下するようなことはないのでMサイズで問題ないと当初は感じていました。
しかし、しばらく「I20」で音楽を視聴して気づいたのが、外部の音が「Truengine SE」に比べかなり入ってくることです。

「Truengine SE」では、音楽を視聴しているときには外部音はほぼ入らず、音楽が流れていない時でも外部音はかなり低減されます。一方、「I20」は音楽視聴の際にも、電車のアナウンスや電車の音がかなりはっきり聞こえます。つまり、「I20」付属のイヤーピースと耳の間には隙間があるということです。

これを改善するには、別途「AirPods Pro」用イヤーピースを購入する必要があります。
しかし、「AirPods Pro」はイヤーピース部分が独自の形状をしているので通常のイヤーピースを流用することはできません(通常のイヤーピースなら今まで購入し現在使用していない予備がたくさんあるのに…)。

そこで、「AirPods Pro」を使用している友人にイヤーピースを借りて比較してみました。
まず、「AirPods Pro」純正のMサイズに挿し換え。
見た目はほとんど同じで目視で違いは確認できません。しかし、耳に装着すると密閉感がかなり異なっているのを実感します。外部の騒音が明らかに低減、音楽の小さい音も聴こえるようになりました。
やはり、パチモンに付いているイヤーピースは純正とはかなり違うようです。今は「AirPods Pro」用イヤーピースも周辺機器メーカーから出ています。パチモン「AirPods Pro」でもイヤーピースを替えればもっと音質アップと思われます。

純正イヤーピース(左側)とパチモンイヤーピース(右側)
純正イヤーピース(左側)とパチモンイヤーピース(右側)
純正イヤーピース(左側)とパチモンイヤーピース(右側)
純正イヤーピース(左側)とパチモンイヤーピース(右側)
装着したイヤーピース。純正(右側)とパチモン(左側)
装着したイヤーピース。純正(右側)とパチモン(左側)
設定画面で「ノイズキャンセリング」を選択できるが機能なし
装着したイヤーピース。純正(左側)とパチモン(右側)

技適未取得

以上のようにパチモン「AirPods Pro」は購入前の予想を覆し優秀でした。
外観にチープさはありませんし、音質も2年前の中華系イヤホンと比べかなりの向上が見られます。音質的には十分薦められる商品です。

しかし、残念なことにパチモンゆえ日本で使用するのに一番大事な点が欠落しています。それが、技適未取得
モバイル商品(Bluetooth、Wi-Fiなど)を日本国内で販売するには技適を取得する必要があります。この技適は日本独自の法律。当然、技適取得にはコストがかかります。なので、この技適取得コストの回収を見込めないとメーカーが判断すると日本での販売を断念してしまいます。

「AirPods Pro」のパチモンを出すようなメーカーが日本市場のためにだけコストをかけるわけありません。
技適未取得の商品を販売した場合の責任は購入したユーザーではなくメーカー、販売会社が受けます。「Amazon」で販売している会社は、それを承知で販売しているので、やばくなったら会社を畳んでトンズラ。さらには、まったく別会社として引き続き販売をしたりします。

ゆえに、予防するにはユーザー自身が注意を払うしかありません。
技適マークはパッケージやイヤホン本体、あるいは取説などどこかに記載されています。どこにも記載がなかったら技適未取得商品です。「Amazon」に通報し返金処理をしてもらいましょう。
でも、後々の手間を考えたら購入前に販売会社へ問い合わせするのが最善。返答がなかったり、技適認証番号の開示がなかったら購入を諦めましょう。

まとめ

「I20」は技適未取得の理由により、購入を薦めることができません。
私は「I20」の技適未取得は想定内でした。ただ私は中華系パチモンの本体品質と音質が大幅に向上しているとの噂を確認したく購入したわけです。
その結果、噂通り中華系ワイヤレスBluetoothイヤホンでも十分満足できるレベルの音質と確信した次第です。中華系製品も一昔前の安かろう悪かろうの時代ではなくなったのを実感しました。

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