コストパフォーマンスな「本人確認書類」として「原付免許」を取得!

府中運転免許試験場

今更ですが、この度「原付免許」を取得しました。
タイトルにあるように理由は「本人確認書類」の確保です。

「パスポート」が「本人確認書類」として使えなくなった

「パスポート」が「本人確認書類」として使えないとの報道
「パスポート」が「本人確認書類」として使えないとの報道

今まで、写真付き「本人確認書類」としては「運転免許証」と「パスポート」がメインでした。
2016年に「マイナンバーカード」が登場してからは「マイナンバーカード」も加わりましたが、私は「マイナンバーカード」に反対なので選択肢には入りません。
何故反対なのかと言うと、今までの国の情報への取り扱いを振り変えれば明白。セキュリティー面や個人情報管理面で安心し信用できる組織とは思えないからです。
また、「マイナンバーカード」単独ではなく、近い将来銀行口座情報や納税情報などを紐づけさせ個人情報を国に吸い上げる意図が濃厚なのも不信感を押し上げます。と思っていたこの夏、自公政権は銀行口座と紐付ける法案提出を検討とのニュースが流れてきて、もう現実間近です。

つまり、「運転免許証」を持っていない私は本人確認書類」としては「パスポート」が唯一でした。
その「パスポート」が2020年2月4日以降発行分からの仕様変更により「本人確認書類」して使えなくなったのです。これは私にとって大変厳しい仕様変更でした。

「本人確認書類」が必要になるシーン

私は「パスポート」が期限切れし失効した上、「運転免許証」がないため「本人確認書類」がない状態が続いていました。
しかし、多くの場合「健康保険証」と補助書類で「本人確認書類」は事足りていました。そのような中、昨今の契約の電子化により「eKYC」が「本人確認書類」となる事例が多く見られるようになってきました。

「eKYC」はオンラインでの本人確認方法のひとつ。対面契約でないため「本人確認書類」書類には顔写真が必須となります。
となると、対面契約で有効だった「健康保険証」はNGになってしまいました。つまり、「eKYC」で「本人確認書類」の対象となるのは「運転免許証」と「マイナンバーカード」だけ。両方とも持っていない私のようなユーザーは契約対象外です。

「povo2.0」の本人確認に「健康保険証」はない
「povo2.0」の本人確認に「健康保険証」はない

私の身近な例では、2021年末から2022年始めに各キャリアで発表されて20GB格安オンライン専用プランの中の「au」の「povo」が該当します。「povo」の「本人確認書類」は「運転免許証」と「マイナンバーカード」しか許可されていません。
ちなみに、先行した「docomo」の20GB格安オンライン専用プランの「ahamo」は、「健康保険証」+「補助書類」が許可されています。

完全オンライン手続きで口座開設の「みんなの銀行」
完全オンライン手続きで口座開設の「みんなの銀行」

また、21年5月28日にサービス開始し、IT系ニュースで話題になったオンラインで銀行口座の開設手続きが完全完了する「みんなの銀行」も「本人確認書類」の対象は「運転免許証」と「マイナンバーカード」です。

今後も、IT系や金融系ではオンライン契約時の「本人確認書類」として「eKYC」を利用するケースが増えてくることは確実。そのためにも、新たな「本人確認書類」の取得を考える必要があると感じてきました。

対応策を考察

「健康保険証」や「パスポート」に代わる「本人確認書類」び選択肢は、「運転免許証」と「マイナンバーカード」に限られます。「マイナンバーカード」の取得を拒否しているので選択肢は「運転免許証」の一択です。
しかし、自動車の運転免許の取得には費用が20~30万円、かつ日数も短期間では無理

そもそも、今後「eKYC」が増えるといっても「健康保険証」+「補助書類」での契約がまったくなくなるわけではありません。「eKYC」が増えるとはいえ、20万円以上出費する利用価値があるかと考えたらNOです。
むしろ、「eKYC」での「本人確認」しかないなら別のサービスを探す方が賢い選択です。

つまり、「本人確認書類」としての「運転免許証」取得にはメリットなしと判断し諦めるつもりでした。
ところが、Webサイトで運転免許証を検索している過程で格安、かつ短期間で取得できる「原付免許」を知りました。

費用の内訳
費用の内訳

「原付免許」取得を検討

「原付免許」の正式名称は「原動機付自転車免許」。排気量50cc以下のバイクを運転できる免許です。
「原付免許」も正式な「運転免許証」なので「本人確認書類」としても利用可能とのことです。

一般の「運転免許証」が20万円以上で長期間かかるのに対して、「原付免許」は費用が1万円弱で、日数も半日でOKなことがメリット
費用が一般の「運転免許」の1/20以下。これなら十分コスト的メリットがあります。また、日数も半日なので会社務めでも有休1日(免許試験が平日しか行っていないため)で可能です。
以上のように検討した結果、「本人確認書類」に使うためだけに取得しても十分メリットがあると判断しました。

その判断から、「原付免許」取得の詳細を調べました。
「原付」も「運転免許証」なのでペーパーテストがあります。ただし、自動車試験よりも負担が軽く試験時間は30分、出題は50問。90点以上で合格です。合格率は55%!
合格率は55%と聞くと、そこそこ難しそうですが、交通ルールの一般常識が中心で勉強しなくても80点くらいは取れる内容とのこと。それなのに合格率が低いのは「『原付』だし、試験時間も30分なので簡単だろう!」と甘く見て事前学習をせずに受験する人が一定数いるのが原因のようです。
一方で、過去問題集で少々勉強すれば合格点の90点を取るのは難しくないとも言われています。

また、一般の自動車試験と異なり実技試験はありません。ペーパーテスト合格者に実技はありますが、それは「講習」との位置付けで実技での失格はありません。
つまり、ペーパーテストに合格すれば即免許取得です。

問題集での勉強

以上のように、事前学習をすれば不合格になる可能性はかなり低いことがわかりました。では、その事前学習にどんなテキストを利用すれば良いのでしょうか?

通常では、市販されている過去問題集を購入し勉強することです。「Amazon」で検索すると数点あり、価格は1,000~2,000円とそれ程高くはありません。
一方、現在はスマホアプリやWebサイトで問題集を無料で提供している所が複数あります。内容を見たところ、無料ですが問題数も多く、書籍を購入しなくても十分との印象でした。
そこで、私はWebサイトをいくつか試し最終的に下記で模擬試験をしました。

原付免許のWebサイトでの模擬試験で有名な「ゲンチャレ」
原付免許のWebサイトでの模擬試験で有名な「ゲンチャレ」
バイクメーカーの「HONDA」もWebサイトでの模擬試験ページがあった
バイクメーカーの「HONDA」もWebサイトでの模擬試験ページがあった
結局、今回の模擬試験でメインで利用したのが「運転免許マスター」
結局、今回の模擬試験でメインで利用したのが「運転免許マスター」

最初は半分も正解しませんでしたが、数回実施することで理解ができ合格範囲に治まるようになりました。
数日集中して行えばだれでも満点近くになると思います。一方、どうしても時間が経過すると忘れてしまうので、試験をする直前に復習するのは必須。事実、私も1ヶ月ほど期間が空いたらかなり忘れていました。

試験当日

府中運転免許試験場
府中運転免許試験場

東京都では「原付免許」の試験会場は府中と鮫洲にあります。私は「府中運転免許試験場」を選択しました。理由は近いからです。
「府中運転免許試験場」は、自宅からだと電車とバスを乗り継いでいくより自転車の方が便利な場所です(自転車で30分弱)。
「府中運転免許試験場」は、私が草サッカーで利用していた「味スタ」近くの「西町サッカー場」の手前。ルートは熟知しているので「Apple Watch」のナビを使う必要もありませんでした。

当日迷わないよう、事前に「府中運転免許試験場」での試験の流れをチェックしておきました。参考にしたのは下記のブログです。

試験の流れを参考にしたブログ「ラジブロ」
試験の流れを参考にしたブログ「ラジブロ」
試験の流れを参考にしたブログ「kk-infomation」
試験の流れを参考にしたブログ「kk-infomation」

今回私が実際に経験した内容も概ねブログの内容と同じでした。
ただ大きく違ってのが費用の支払方法です。両ブログでは費用の支払は現金のみと記載されていましたが、今回私が行った時点ではクレジットカードや電子決済が可能になっていました(QRコードは不可)。ただし、「府中運転免許試験場」でその記載はないは不親切だと思いました。

私が行った当日の「原付免許取得」の流れは、下記の通りです。

8時に入場。ブログ記事とは異なり、試験受講者と更新手続きの列は別になっていました。8時5分前に到着した時点で試験受講者は既に50名ほど並んでいました。午後試験に回されてしまうのか少々心配になりました。

入場後、係員の説明があり必要書類に記載します。その後、適性検査という視力検査。スムーズな進行のため適性検査に並んでいる時に係員が書類をチェックし、不備があれば書き直しをします。
健康診断などでの視力検査は大きいのから小さいのに順番にテストし視力を1.0とか0.5とかと判定します。
しかし、運転免許では0.5以上なら合格なので、その0.5が見えるかで判断するため視力検査は0.5だけのチェックで終了。30秒もかかりません。混んでいるので時間短縮なのでしょうが、簡単過ぎました…

視力検査が終わったら「受験申請手数料」1,500円を支払います。上記のように参考にしたブログでは現金のみと記載されていましたが、現在は電子決済が可能です。
また、視力検査後は常に係員が誘導しますので、それに従い移動するので次の場所がわからなくなり迷ってしまう心配はなかったので安心でした。

支払いが済んだら試験会場へ案内の紙が渡され時間までに会場へ入るように説明されます。
しかし、支払いが終了した時点で8時45分。試験会場の入室まで15分くらいしかありませんので、トイレを済まし開場前で待機です。

試験会場は原付試験者だけでなく一般の自動車試験者も一緒。原付面所の試験時間が30分、一般の自動車試験は50分で途中退場可です。予習の時と同様10分ほどで完了しましたが見直しをし終了6分前に退場。
試験内容は事前のWebサイトでの質問と同じのは半分くらい。予想よりも同じ問題が少なかった印象ですが、予習をしていたお陰で傾向と心積もりはできていたので慌てることはありませんでした。
また、私の問題は常識問題が大半で、距離や言葉での引っかけ問題はなかったので割りと悩まずに解答することができました。

合否判定は10時20分。30分ほど時間を潰し会場に再入場し結果を通知を受けます。

めでたく合格でした!

当日、原付検挙受講者は15名ほどで、落ちたのは2名。合格率55%と聞いていたので、予想外に多い合格者に少々驚きました。
点数のお知らせはありませんので推測するしかありませんが、少々迷ったのが2問くらいあったので、最悪2問が不正解で96点くらいは取れたのではないかと考えています。

この後、合格者のみ実習に移ります。
私は、実際に運転する予定はありませんが、そのような人でもこれを受けないと免許の交付はしてもらえません。
実技講習が1時間半ほど。その後に、座学が30分ほどで13時15分でカリキュラムがすべて終了。最後に係員の先導で免許交付窓口でもっとも重要な「原付運転免許証」を受け取りました!

まとめ

以上のように、当初の目的の「本人確認書類」としての「運転免許」を無事取得できました。1万円弱で「本人確認書類」を入手できる「原付免許」はメリットが大きかったとの感想です。
ところで、「原付免許」を取得したばかりですが、私はなるべく早い時期に「原付免許」を返納し「運転経歴証明書」を交付してもらう予定です。

「運転経歴証明書」が「本人確認書類」となった経緯
「運転経歴証明書」が「本人確認書類」となった経緯

「運転経歴証明書」では運転できなくなりますが、「本人確認書類」としては効力を発揮します。
最初に記載したように私は「原付免許」でバイクを運転する予定はありませんので、運転できなくても問題ありません。むしろ、3年ごとの更新料金がかからずに「本人確認書類」としては利用できる「運転経歴証明書」の方が私にとってはメリットが大きいとの判断です。

以上、今回はコストパフォーマンスで「本人確認書類」が入手できる「原付免許」の取得をレポートしました。
「本人確認書類」がなく困っている人がいたら参考にしてもらえると嬉しいです!