今まで「iPad」では、「Kindle」や「YouTube」の閲覧など受動的な使用しかしなかった私。
しかし、せっかくハイスペックな「M1チップ」を搭載した「iPad Air 5」を購入したので、より積極的な活用をして行きたい考えました。
積極的利用方法の模索
自分のやりたいことを実現するためのツールとして「iPad」を購入するのが本当の姿。「iPad Air 5」を購入してから、その活用方法を考えるというのは本末転倒なのはわかっています。
しかし、「新学期を始めようキャンペーン」で急遽「iPad 2018」からの買い替えを決断したので、このような経緯になってしまったのです(^.^;)
いずれにしても、高スペックの「iPad Air 5」を入手したのに、今までのように閲覧だけの利用方法では「もったいない!」という気持ちががそもそもの始まりです。
そこで、「iPad」の積極的な活用方法のヒントを得るため「iPad」ユーザーのブログや「YouTube」で情報収集しました。
多かったのが「仕事での生産性の向上」とか「動画編集」、「語学学習の活用」等々。これらが多かったということは、そのコンテンツを「iPad」ユーザーに求めているのでしょう。
でも残念ながら、これらのコンテンツは私が求めているモノではありませんでした。
何故なら、私は「iPad」を仕事では使わないので「生産性の向上」は目差していません。
また、動画撮影を行いませんので動画編集の情報も求めていません。仮に動画編集をするにしても「iPad」のような小さい画面の端末ではなく24インチのディスプレイにつないだ「M1 Mac mini」を私は選択します。
語学学習(スペイン語)は進めてたい希望はあります。
机に座っての学習する時間が取れない時のため、外出時などの隙間時間を活用した学習も大事なのは理解しています。でも、「外出時の隙間時間」ならサッと取り出せ、立ったままでも扱いやすい「iPhone」の方がメリットがあります。そもそも、私が購入した「iPad Air 5」はWi-Fi版。外出時の利用にはかなり制限されます。
このように、なかなか自分自身にフィットするコンテンツが見つかりませんでした。
そんな中、やっと見つけたコンテンツが「デジタルお絵描き」でした。
このブログを読んで頂いている方も、「デジタルお絵描き(以下、「デジタル描画」)」の突然の登場に違和感があるかと思います。
しかし、私は若い頃、絵を描いていました。子供の時には漫画家、20歳代にはイラストレーター、絵本画家を目指していたくらいです。
絵本やイラストではアクリルやガッシュ、パステル、水彩などいろいろな画材を使い作品を制作。絵画サークルに参加したり、コンテストに応募もしていました。
このような経歴があるなら「iPad Air 5」で「デジタル描画」を考えることは自然。むしろ「デジタル描画」のアイデアがもっと早く出てこなかったのか不思議なくらいです。
私自身、「iPad」での「デジタル描画」の存在は以前から目にしてきました。例えば、「YouTube」では「amity_sensei」などのコンテンツは以前から視聴していました。また、「Adobe」が「iPadOS」として「Adobe Fresco」や「Illustrator iPad」、「Photoshop iPad」をリリースしたのも知っています。
しかし、ここにたどり着くのが遅れた理由には「PowerPC」時代に板タブで「デジタル描画」にチャレンジするも挫折してしまった黒歴史があります。
板タブにおける「デジタル描画」の挫折
時は「PowerMac」時代の1996〜97年頃。
私が初めて購入した「Macintosh」がローエンドモデル「Performer(確か5210)」でした。
初めての「Macintosh」だったので、操作方法の基礎から学び、徐々にできることを増やして行きました。
当時、デザイナーの友人いたので「Macintosh」初心者なのに「Adobe」などデザイン系のソフトウェアに接することができました。高額なので一般の「Macintosh」ユーザーでは触れる機会も少なかったであろうプロ用のソフトウェア「QuarkXPress」、「Photoshop」、「Illustrator」などを初心者の分際で教えてもらたのは、今考えても贅沢な機会でした。
これが後々出版社での編集作業で役立ちました。
そんな中、「Painter」を使った吉井宏氏の作品を見てショックを受けました。私は、吉井宏氏の紙の質感を残したアナログ描画のような表現に引かれたのを覚えています。
現在の吉井宏氏はフィギュアやキャラクターなど3次元の作品が多く、「Painterの人」との側面が消えているのが個人的には残念です。
「ハンズ・オンPainter!」
「タブレット&Painter Classicで絵を描こう」
「illustrator」や「Photoshop」でもデジタル描画ができます。しかし、「illustrator」はベクターイラストで、「Photoshop」は画像の加工が中心。「Adobe」のソフトウェアなので、それらを使って制作した作品の完成度が高いのは当然です。しかし、いくら完成度が高くても手描きを追求していた私にはそれらの作品にはイマイチ興味が引かれませんでした。
そんな私が吉井宏氏の作品に引かれたのは「デジタル描画」に移行しても、アナログ描画の雰囲気を残していたからです。デジタル描画でもアナログ描画に近い表現ができるのを見、これを目指してチャレンジしたいとの気持ちになりました。
なにはさておき、板タブを購入しないと前に進みません。購入したのは「Wacom」のA4版のペンタブレット「Intuos」です。
当時、板タブは「Wacom」1社独占状態でした。競合メーカーがないので板タブは高価(新品は15万円以上)。アマチュアの私にはとても高価で手が出なかったので、アキバの「Sofmap」で中古を購入(それでも3〜5万円はしたと思う)しました。
これで、「アナログで描いていたのと同じような作品をデジタルで描ける!」と希望に燃えていました。
しかし、使い始め早々に板タブによるデジタル描画の壁があまりにも高いこと知ります。結局、「デジタル描画」での創作活動は実現しませんでした。
挫折した理由はたくさんあります。その中でも主な要因は下記の2つと考えています。
・板タブ使用の違和感
・マシンスペックが低すぎた
板タブ使用の違和感
板タブでの制作は、手描きとはかなり違っていました。一番の違いは、手元を見ないで描く、ことです。
手は机の上に置いた板タブにスタイラスペンで描画しますが、目は手元とはまったく別の位置にある(通常上部)ディスプレイを見ます。
この、描いている手元を見ずディスプレイを見て描く板タブの仕様に大きな違和感を覚えました。手描きでは手元を見ないで描くなんてあり得ないですから。
使っていれば馴れると思い、しばらく板タブ制作しましたが、無理でした…
線1本を引くだけで手描きより何倍もの時間を要します。線1本でその難易度ですから、色付けなどの制作工程がいかに難しいかは容易に想像できます。
最初は「デジタル描画」だ楽しみでしたが、徐々に楽しみから苦痛に変わってきました。
今後続けても進歩は見られないとの結論で、私の板タブによる「デジタル描画」は終了しました。吉井宏氏のような彩色をし重量感あるイラストは夢の夢でした…
結局私が板タブ創作でクリアーしたのは、鉛筆での下書きを板タブに挟みトレースする工程とモノクロでの色付だけです。
マシンスペックが低すぎた
当時私が使っていた「Performer」のマシンスペックが低かったのも「デジタル描画」に挫折したひとつの要因です。
当時私が使っていた機種はローエンドの「Performer」。
今の「Mac」はローエンドでもパワーはありますが(まして「M1チップ」以降は一般ユーザーはローエンドで十分)、「PowerPC」時代のローエンド機種は少々重い作業を行うと極端に動作が遅くなります(また、固まったり、落ちたりします)。
「Painter」や「Photoshop」をゴリゴリ使うマシンとして「Performer」はかなり役不足だったことは否めません。
でも、ハイスペックな「Mac」なら「Painter」や「Photoshop」の作業はスムーズになりますが、板タブ描画での違和感は変わりませんので、結局「デジタル描画」の挫折は起ったと想像できます。
トラウマからの脱却
「iPad」での「デジタル描画」が本格化したのはスペックが大幅にアップした「iPad Pro」からではないでしょうか。
「iPad Pro」の登場でプロのイラストレーターなどが仕事で使うようになリ、それに刺激され一般ユーザーも「iPad」での「お絵描き」をするようになってきたように感じます。
そのような状況の変化は、IT系ユースやユーザーのブログなどを読んでたので私にも認識はありました。
そもそも、「iPad」は板タブではなく液晶タブレット(以降「液タブ」)の範疇に入る端末です。
液タブは手元を見て描く仕様。つまり、板タブとはまったく違っています。しかし、板タブのトラウマがあった私はなかなか液タブに挑戦することができませんでした。
また、本格的に「デジタル描画」するとなるとスペック的には無印「iPad」では役不足、「iPad Pro」が必須です。ということは、出費が10万円以上になります。板タブの時のように途中で挫折してしまった場合の金銭的損失を考えると、気楽に試すには躊躇してしまう面もありました。
それが、「iPad Air 5」が「M1チップ」搭載したことにより状況が変わります。スペック的に「iPad Pro」(2021年モデル)と同じになったことで、今まで「iPad Pro」でないと厳しかった「デジタル描画」が可能になったのです。
「iPad Air 5」を購入したことで、気が付けば「デジタル描画」を再開するための道具が用意され環境は整っていました。
これを活用しない手はありません。今が、板タブ時のトラウマを越え、新たな「お絵描き」を楽しむチャンス時期と感じたのです。
次回は、具体的な「デジタル描画」をするための準備と行動についてレポートします。
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