「生成AI」ブームを作った「OpenAI」が提供する「ChatGPT search」。2月5日から「OpenAI」のアカウントを持っていない一般ユーザーも無料で利用可能となりました。
「OpenAI」の無料アカウントユーザーは昨年12月16日から利用可能だったのですが、私は時期を逃しフルオープンしたこのタイミングで使ってみました。
その印象は、非常に好感触でした!
なので今回は、その「ChatGPT search」について記します。
キーワードではなく要約検索の利点
過去20年、「検索」といえば「Google」。特にここ10年ほどは「Google」一強の状態です。
そこに、現れたのが「検索AI」の「ChatGPT search」。
名前からわかるように「ChatGPT search」は「ChatGPT」を作った「OpenAI」社の検索ツールです。
「ChatGPT search」の特徴は、チャット形式で質問を投げかけると、要約された形で回答を返してくれることです。
従来の検索では、キーワードを入力し、表示されたリンク一覧から情報を探す必要がありました。これでは、正確な情報にたどり着くまでに時間がかかり、何度もWebサイトを行き来することが常でした。
日々検索を利用していれば、この作業でかなりの時間を取られるのは、実感しているはずです。
ところが「ChatGPT search」は、欲しい情報が要約形式で提示されるため、すぐに全体像を把握できます。
探し回らなくても良いので楽というのを即実感しました。
また、最初のの質問で満足できない場合も、追加質問を重ねることで、より具体的な回答を引き出すことが可能です。
「ChatGPT search」を体験して今までの「キーワード検索」がいかにユーザーに手間と時間の負担をかけていたかがわかりました。
情報の信頼性
最近、インターネット上では誤った情報やフェイクニュースの問題が顕著になっています。
そのため、「ChatGPT Search」が提供する要約する情報の信頼性について懸念する声もあります。しかし、これは従来の「キーワード検索」にも言えることであり、どちらも情報源の正確性を保証するものではありません。
むしろ昨今は、「Google」の検索結果の質と公平性が問題視されています。
「Google」は広告を検索結果と間違えるようにUIを改悪したり、専門性のある個人ブログの情報より広告料金で稼げる企業などを上位に表示したりと検索提供企業ではなく広告代理店と化しているといわれて久しいです。
「Google検索」を長く使っているユーザーなら、この指摘を否定することはないでしょう。
このような経緯から、そもそも「Google検索」に高い信頼を示すユーザーは昔に比べ大幅に低下しています。
「ChatGPT search」は、要約に利用した引用先を「情報源」として表示できます。
引用先から情報の信頼性を確認することができるので、一部で懸念されているほど心配する必要はないと私は考えています。
「AI検索」の実体験
そのような背景の中「ChatGPT search」を使ってみたところ、高評価な体験が得られました。
例として「『ChatGPT search』って何?」と質問を投げました。その回答が下記です。
続けて「始まったのは何時?」と重ねて質問することで、さらに深い情報を引き出すことができました。
また、画面の右側に「情報源」として引用先を表示できます。
一次情報を確認するのは大事。要約に疑問を持ったら引用先の情報にアクセスすることを日常にするのがこれからのリテラシーです。
実体験の評価
正直なところ、「ChatGPT search」に最初はあまり期待していなかったのですが、実際に使ってみると非常に便利だと感じました。
「ChatGPT search」に期待していなかった理由は、「ChatGPT」が私の利用環境では期待外れだったからです。
「ChatGPT」の登場で「生成AI」がブームになりました。
「ChatGPT」は、論文やコードを書いたり、アナリストやコンサルタントが情報収集作業で使い勝手が良いとの評価でした。また、文章校正にも使えるとの情報もありました。
しかし、私は論文も書かないし、アナリストでもありませんが、文章校正なら使用する機会があるかもと思い、試しに使ってみました。
でも、期待外れ。
イマイチ結果に信頼が置けませんでした。少なくとも仕事では使えないレベルだったのは確か。「ChatGPT」を使ってもその後に人間での再チェックが必要なレベルでした。
ならば、今まで通り人力だけの方が手間も時間もかからないとの結論になり「ChatGPT」とは距離を取りました。
「ChatGPT」でのこの経験があったので、「ChatGPT search」も冷めた目で捉えていたのが正直なところ。それが「ChatGPT search」を使い始めるのが遅れた理由のひとつです。
しかし、検索はビジネスだけでなくプライベートでも日々使うツール。「生成AI」と比べ利用シーンが身近です。
そこで初期の悪い印象を除外し「ChatGPT search」を使ってみました。
すると、凄く便利!
「生成AI」とはまったく逆の評価になったのです。
特に、要約形式で情報を提供してもらえるため、迅速に目的の情報にアクセスできるのが魅力でした。
今までの検索だと
検索→リンク一覧→アクセスし情報確認→目的の情報が見つかるまで繰り返し
でした。
これが、「ChatGPT search」では、
検索→要約
だけで完了。「ChatGPT search」の検索がいかに手短に目的の情報にたどり着くかがわかります。
一方、「ChatGPT search」を使ったことで、「Google」での検索がいかに多くの手間と時間を浪費していたのかを実感したのです。
「ChatGPT search」を使うことで検索作業での大幅な時短が可能。これはビジネスだけでなくプライベートでも嬉しいことです。
検索は目的ではなく手段なので手間がかからないならその方がベストです。
まとめ
今まで「Google」が強すぎて競合がいない状況でした。
でも、「ChatGPT search」を使った印象から、「検索AI」がパラダイムシフトを起こし、「キーワード検索」を過去のモノとしてしまう可能性を感じました。
「検索AI」界隈では1月に中国発の「Deepseek-R1」が登場し話題になっています。
「検索AI」は、まだまだ創設期。日々進歩している段階です。1年と言わず半年、3ヶ月でも見違える進歩が期待できます。
多くのシーンで「キーワード検索」よりも「検索AI」の方に未来を感じます。
今後、「ChatGPT search」の他、「Deepseek-R1」なども使いながら「検索AI」の将来を知りたいと思います。
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